くろいぬの矛盾メモ

旧・はてなダイアリーから移行しました。現在は「モフモフ社長の矛盾メモ」 をたまーに更新しています。

 ネットで稼げるの罠とネットワークビジネスの罠。

たけくまメモで、Google Adsenceに怒って解約したネットショップの話が引用されていました。
この手の検索広告の経験者として、思う所があったので、ちょっと書いてみます。
アンテナハウス株式会社の顛末は、下記のリンクを参照のこと。
http://blog.antenna.co.jp/PDFTool/archives/2005/12/28/


そもそも、代理店も介さずに、検索広告の運用に関する知識を持たない宣伝担当者が、自力で広告を運用出来る、と思い込んでしまったのが一番の不幸だったんだと思います。
しかし、現在のネット広告には、誰でも出来て超お得!と思わせてしまう罠があります。
その罠について、考えてみたいと思います。



相当なノウハウと専門知識を持った人を専属で置いて、付きっきりで運用しない限り、Google AdwordsやOvertureとの直取引は無理だと思います。


あの手の広告は、バイイングして、入稿して、掲載したら終わり、と言うものではなくて、相場や競合状況、季節変動などを調べながら、入札や予算上限や検索キーワードやクリエイティブの調整を毎日し続けないと成果が出ないものです。
まあニッチな商品のショップで、月予算が数万円とかなら、手放しで運用していても大丈夫だと思いますが。


要は、そのためにネット広告代理店という存在があるわけで。
リンク先のアンテナハウスさんの場合は、広告媒体に大きな予算をかけているのに、運用のコスト(宣伝担当の人件費や代理店手数料)をケチったから、こういうことになってるだけでしょう。


もちろん、検索広告業者が今は完全な売り手市場の殿様商売で、サポートがひどくても他に選択肢が無い、ってことは知っています。
でも、他の広告と比べて格段に費用対効果が良いのは確かだし、小額取引の素人顧客に対しては最低のサービスでボッタクるってのは、広告業界ならどこも同じ。



誰でも気軽に始められるけど、ノウハウの蓄積をして、日々の運用に工数をきちんとかけないと、業者に利益を吸い取られるだけ。AdwordsやAdsence広告の話だけでなく、株のネット取引とかアフィリエイトとかも全部同じですよね。



ブログやアフィリエイトで、ネットでの商売が一般人に開かれたものになって来ているとしても、「商売にうまい話は無い」と言うことは、市場の原理がある以上は、未来永劫変わらないわけです。


常に儲かるのは胴元だけ。極々まれに、大きく当てちゃってる人がいるので夢を見ちゃいますが、ここを勘違いしてはいけない。



まあ、ここを勘違いさせるのが、胴元にとって一番の儲けのテクニックなわけですが。
ちなみに、大儲けしている○○○o○などのネットワークビジネスはちょっと違います。


ネットワークビジネスは、個人の人脈をそのまま換金しているだけ。
要は、名簿売りの生涯契約会員ということです。

名簿に載っている知人への営業行為を、名簿を売った本人がやっているので、意外と気付かなかったりしますね。


知人の名簿を業者に売る行為には拒否反応を示す人でも、自分が営業までやると言う契約にすると、コロっとひっかかります。
プライベートの時間を含めて、生涯を営業マンとして生きる契約をするなんて、いくらお金を積まれても僕は遠慮したいです。
まあ、上司と部下と同僚とクライアント以外の人間関係は生涯要らない、と言う人にはいいかも。


いや本当に、ゼロから始まるうまい儲け話はありません。あるとしたら、相応のリスクがあるか、大事な何かと引き替えにしているか、良く考えると相当労力使ってるか、法的にギリギリか、それらのうちのどれかです。
その代わり、既得権から始まる儲け話は、世の中にゴロゴロしていますけどね。