くろいぬの矛盾メモ

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夢を追うlifehack(笑)達に贈るスイーツ(笑)流シンデレラレッスン


前エントリー 今すべきことは、自分というコンテンツの「届く化」
に下記のようなコメントをいただき、返事を書いていたら長くなったので、
エントリーにすることにしました。
タイトルは、あまり気にしないで下さい。


ちなみに、前のエントリーを要約すると、こんな感じ。


好きなことを徹底的に極めるとか、その時々にやりたい仕事をやって生きるとかは、
才能があって対人能力も高い人の生き方だから、全く参考になりません。
自分と言うコンテンツを、届けるべき相手に「まっすぐ届ける力」。
それだけを身につければ、凡人だって幸せになれる。
ウェブ時代だから、今まで対人能力が低くて損してた人にもチャンスはあるぜ!


という内容でした。ひたすら長いので、読んでくれた方、本当にありがとうございます。
で、コメントが以下の通り。


「3流プログラマー」さん

はいはい、寝言ポエム寝言ポエム
というか、有害な文章の見本だな。
オレは他のプログラマーよりも頭が悪いし、物覚えが悪い。だいたい、学校の成績もわるかったからな。でも、プログラムぐらいしかできることがないから、しかたなくプログラムで飯を食ってる。
オレがいまの会社に就職できたのは、オレの「コンテンツ」の価値を会社が過大評価したからだ。オレの真の実力を相手に「まっすぐ」届けたりなんかしたら、オレはすぐに首だよ。
ドブスがガラスの靴を履かせてもらっても、王子様の心を射止められるわけないだろ。シンデレラは、もともと美人だったから、王子様が惚れたのさ。
世の中の一般人のほとんどは、シンデレラのように美人じゃない。ガラスの靴を履かせてもらっても、王子様は素通りするだけさ。
そんなことも分からないってのは、ようするに君は世の中が分かってないってことさ。

「まっすぐ届ける」ってのは、そのまんまの素の自分をさらけ出せ、という意味ではありません。
むしろ、全くの真逆。
「素顔のわたしを愛して」とか「ありのままの俺を見てくれ」なんてことを言えちゃう人は、僕も嫌いです。


「まっすぐ届ける」と言うのは、自分と言うコンテンツを一番高く買ってくれそうな
相手にターゲットを絞って、自分の得意なあらゆる戦略や方法を駆使して
そこに最短距離で届ける、ってことです。


「三流プログラマー」さんの場合、会社に自分の実力を過大評価させて入社出来ています。
そして今もそれを維持出来ているってことは、対人コミュニケーション能力が高いってことかと。
ならば、今のままプログラマーを続けつつ、対人コミュニケーションをもっと磨いた方が
幸せになれるんじゃないかと思います。
プログラミング技術では同僚に勝てないかもしれませんが、プロジェクトマネージャーなど
管理職の方向を目指して努力すれば、同僚よりも早いスピードで出世が出来るんじゃないでしょうか。



そして、本当に良いたとえを出してくれました。


世の中の一般人のほとんどは、シンデレラのように美人じゃない。

このエントリーは、「私はシンデレラみたいに美人じゃない」と言う人に、
「美人じゃなくても、化粧やおしゃれや表情やしぐさを強化すれば、必ず今よりも幸せになれる」
と教えたかったんです。


「自分を求めてくれる相手」のニーズや、自分の特性に合わせて化粧やおしゃれをすれば、幸せな道が待っているのに、あきらめている人はたくさんいます。
さらに、頑張っている方向が間違っている人。
自分に絶対似合わない服を着たり、好かれたい人の好みと違う服を着て、失敗している人もたくさんいます。


さらに、頑張っている方向が間違っている人。
自分に絶対似合わない服を着たり、好かれたい人の好みと違う服を着て、失敗している人もたくさんいます。
頑張っておしゃれな服を着ても、ただのコスプレに見えてしまう人は、細部のツメが甘いか、全体のトーンが統一出来ていない。
例えば、髪や肌や爪の手入れがそれなりに出来ていないと、高価でおしゃれな服を着ても浮いてしまうだけだったりします。


そういうディテールの努力が足りないだけなのに、「やっぱり美人じゃないから」と言うことに逃げてしまう。



世の中には、美人なんて、ほとんどいません。
しかも、美人だからと言って、幸せになっているわけじゃない。
それよりも、自分を綺麗に飾り、アピールするのが上手な人が、幸せをつかんでいる。


才能も同じです。
本当に才能がある人、自分と言うコンテンツそのものに価値がある人なんて、ほとんどいません。
しかも、才能があるからと言って、高い評価を得ているわけじゃない。
自分というコンテンツをターゲットにまっすぐ届ける力がある人こそが、活躍しているのが現状です。


だから、素の自分の才能はどの程度なのか、もっと俺は上を目指せるのか
なんていう自分探しは学生まででやめましょう。
そんなのは、いい年して「私は本当に美人なんだろうか?」と鏡の前で
悩み続けている女性と同じです。


必要以上の自分磨きだけに没頭して、アピールをおろそかにするのもダメ。
高いエステに通うよりも、高い基礎化粧品を使うよりも、思い切ってミニスカートを
履いた方がずっとモテます(ただし、全体のバランスとディテールを大事に)。
あ、ちなみに、この方法は同性には死ぬほど嫌われますが、単なるやっかみです。
ぬるま湯のような穏やかなコミュニティと、自分を認めてくれる相手との出会いと、
どっちを取るかです(ただし、恋愛に価値観をおいてるなら、の話ですが)。


「前向きに努力してる」と自分に言い聞かせる言い訳でしかない情報収集もやめましょう。
芸能人が書いた美人エッセイを何冊読んでも、美人にはなれません。スイーツ(笑)
ウェブの最新ニュースを毎日チェックしていても、梅田望夫ひろゆきにはなれません。lifehack(笑)




それよりも、今の自分が輝けるアピールのステージを探すこと。
そのステージに立ち、劇場の空気を読んで、観客にまっすぐ届ける力を磨くこと。
実際には、自分がそんなステージに乗ることすら想像したことが無い人が多数だと思います。
でも、今の時代はコミュニケーション能力が高くなくても、コンテンツ自体の質が高くなくても、
輝けるステージがたくさんあります。

このあたり、詳しくは前のエントリーを参照のこと。
今すべきことは、自分というコンテンツの「届く化」




そして、2、3回アピール力で成功したからって、「こんなのは本当の自分の評価じゃない、
もっと素の自分を見て欲しい」、なんて思わないこと。
本気で思っているなら、思い上がりもいいとこだ。
これってつまりは、化粧やおしゃれを頑張ったおかげでうまくいったのに、
なんだ、自分はもともと美人だったんだ、って誤解しちゃったってことでしょ?


競馬のジョッキーが、「俺が勝てたのは俺の力じゃない、馬の力だ。今度は、
俺自身の2本の足で大地を走る姿を見て欲しい」と言うのと同じです。


的確なアピール力を身につけ、使いこなしている能力は、あなた独自の力です。
そして、総合力で戦うもの。素の力が弱ければ、強い武器を持てばいいんです。



ただし、本当に天才ってのは各分野にいて、凄い才能と凄いコミュニケーション能力を持ち、
なおかつ努力家だったりします。
一般人は、こんな人の存在は無視しましょう。
イチローみたいになれないから俺、野球やめるわ、ってのも馬鹿馬鹿しい。
才能があろうがなかろうが、届ける力を磨いた方が、ずっといい。


「自分と言うコンテンツ」の質ばかりにこだわり続けるのは、辞めましょう。
まだ未熟だから、もっと成長してから、なんて待ちの姿勢もダメです。
自分の成長をじっくり待っても許されるのは、天賦の才能がある人間だけ。
一般人は、今の自分にあった売り出し方、届け方で、売り込みを始めた方が、よっぽど効率的です。


自分には、この伝達方法があっている、この方法しかない、という思い込みも捨てましょう。
実は、あなたは毎日のルーチンワークよりも、ニコニコ動画の中で輝ける人かも知れない。
苦手な面接よりも、ブログを使って転職活動をすべきかも知れない。



最後にひとつ注意点。
一度評価を得たからって、その道で食って行こう、と言う判断はギリギリまでしないで下さい。
時々思いつく単発のコンテンツで大きくウケを取れる能力と、一定の品質のコンテンツを
コンスタントに提供出来る能力は、全く異なる才能です。
特に前者のような即興タイプの人は、それを本業にするとすごく辛いことになりかねない。


今は、得意な領域とまっすぐ届ける力さえあれば、本業の片手間に別の分野でプロの仕事が出来る時代です。
今、安定した職についている人は、その収入を大きく超えるまで、絶対にやめない方がいい。


その代わり、チャンスには慎重かつ貪欲になるべきです。
フットワークを軽くして、いつでも飛びつけるようにしておく。


一方で、うまい話には「相手にもっと大きなメリットがある」こともお忘れなく。
ある分野で努力をして、ちょっと芽が出てきた頃が、一番だまされやすいタイミングです。
耳ざわりのいい話は、笑顔で聞きながら、最初から疑ってかかるのが大事です。
うまい話を持ってくる人もまた、「まっすぐ届ける」能力に長けている、その道のプロですから。



そういうことも踏まえて、やっぱり届けるべき相手に「まっすぐ届ける力」が必要なんだなあ、と。
で、それを身につけるには、「空気を読む力」が必須なんですね。
でも、対人能力が低くても、ウェブ時代ならチャンスがいくらでもありますよ。


どんなに待ってても、白馬の王子も、カボチャの馬車も来ないから、さっさと自分でアピールすればいい。
思いっきり決め顔の写真をつけて、「灰かぶり女のブログ」でも立ち上げればいい。


まとめると、そういうことです。
また長くなりましたが、ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。