なぜPVをシングルの販促に使おうとするのか?
皆さん、再結成したユニコーンの新曲「Wao!」を聴きましたか?
いや、本当に全く15年のブランクを感じさせない、どこを切っても
完璧にユニコーンの楽曲に仕上がってました。
しかも、復帰第一弾シングルの作詞・作曲・ボーカルが
奥田民生じゃなくて阿部義晴ってところも実にいい。
歌詞の言葉を借りれば、
最高だぜ、たまんねぇんだぜ、シビレルだぜ、全くシルブプレもうWaaao!
ってところです。
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私くろいぬは、ここんとこ数日間、Youtubeとニコニコ動画で
ユニコーン「WAO!」のPVをヘビロテ中。もう何十回とリピートしてます。
当然動画はしょっちゅう消されるけど、その度に誰かがアップするので、
それを見つけては楽しんでいる。
ん?
いや、わかってるんですよ。良くないことだってのは。
勝手にアップされた動画をどんだけ観たところで、ユニコーンには
1円も入らないわけだから。
でもね、あの曲を聴いてしまったら、今すぐヘビロテしたい欲求がもう
止まらないんですよ。
しかも、音楽だけじゃなく、PVで観たい。
今すぐ観たい。何度でも観たい。
なんで、まだシングルは出てないんだ???
シングル発売まで待てないから、先にPV動画のダウンロード
販売をしてくれないかなあ。
今の気持ちなら、たとえPVの動画だけで2000円でも買うんだけどなあ。
とりあえずシングルとアルバムは買おうと思うんだけど、なんか違う。
本当に欲しいタイミングとズレてしまっている。
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一番聴きたい、観たい意欲が高まってる時に買えないってのは、
「振り込めない詐欺」みたいなもんで、商売として間違ってると思う。
音楽業界は、なぜ主力商品をプロモーションビデオのダウンロード販売に
シフトしないのだろうか???
PVがシングルの販促だった時代は、もう遥か昔と思った方がいい。
今は、PVそのものにこそ商品価値がある。
シングルにPVの入ったDVDとか付けられると買いたくなるけど、実際には
エンコードしないとPCとかiPodで気軽に観られないからちょっと面倒。
実はくろいぬは、今回と同じことを電気グルーヴの時も経験している。
Youtubeにアップされていた「少年ヤング」と「モノノケダンス」の
PVを何度ヘビロテしたことか。
もちろん、それからしばらくして発売されたアルバムも買った。
アルバムには、初回特典としてPVのDVDが付いていたからだ。
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でも、いざ買ってみると違うのだ。
あんなに楽しみにしていたのに、DVDを観たのは3回くらいだった。
なんて言うか、自分の中で旬が過ぎてしまったことと、
PC上で気軽に観られないことの煩雑さに耐えられなかったのだ。
なぜ、PV動画を楽曲の発表と同時にダウンロード販売しないのか?
くだらない利権争いを辞めて、iTunesで出せば簡単なことなのに。
旧来の販促→購買(利益)、という流れはどんどん変わっていると思う。
いままでの構造は、こんな感じだった。
PV放映(販促) → シングル(利益)
シングル(販促) → アルバム(利益)
雑誌連載(販促) → 単行本(利益)
テレビ放映(販促) → セルDVD(利益)
体験版(販促) → ゲーム本編(利益)
ランチ(販促) → ディナー(利益)
カラオケ(販促) → 薄い酒(利益)
ハンバーガー(販促) → ポテトとコーラ(利益)
携帯電話(販促) → 月額通信料(利益)
プリンター(販促) → インクカートリッジ(利益)
フリーペーパー(販促) → 記事広告枠(利益)
だが、事態はどんどん変わりつつある。
販促グッズは赤字が出ても売らずに無料で配った方が成功するというのが
少し前までのやり方だったが、販促用の映像や体験版のゲームだけで
満足してしまうユーザーが増えると、さらに方法を変えなければ
いけないのではないかと思う。
今回のエントリで実験してみたように(笑)、無料のブログでアフィリエイト
収益を得ると言うモデルも、いつまで続くのだろうか。
まあ、うちのブログはテキトーにやってるので、ひと月100円になればいい
くらいのレベルだけど。
個人的には、ネット上で高度な無料サービスを提供して、広告で利益を得る
手法は、Google以外がやっても最終的にはジリ貧になるんじゃないかと思っている。
何故なら、Googleは広告料以外にもユーザーの検索行動データの蓄積など、
自社の利益となる数多くのメリットを受けられるからこそ、無料で高度な
サービスを提供出来ているからだ。
それなのに、ユーザーデータも活かしきれない企業が無料と広告モデル
だけを真似していても、サービスレベルを維持し続けるのに、
やがて無理が来るんじゃないかと。
そろそろ、無料+広告モデル以外のビジネスモデルを本気で模索するべき
時ではないだろうか。
そのためには、携帯の公式サイト課金やiTunesなどのような小額決済の仕組みが
PCでも必須になるだろう(Paypalとかが日本でも流行ればいいんだけど)。
ゲームなどでも、本編を売った後のオプション販売の方が大きな利益を
出したりする例も出ているので、面白い。
モバゲーなどのコミュニティで、アバター販売やポイント獲得のための
他サイト登録促進で利益を出すのに近いかもしれない。
オンラインゲームでも、ゲーム内通貨の販売などで同様のビジネスモデルが
結構出ているようだ。
アイドルマスター(販促) → ダウンロードコンテンツ(利益)
無料ゲーム(販促) → アバター課金(利益)
まとまらなくなって来たので、そろそろ締めますが、他にもこんな「販促→利益」の
モデルがありますよー、と言う例をまとめてみるのも面白いかと。
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